福島県西白河郡 中島村立 滑津小学校
Nakajima Village
多くの皆様のご協力に感謝申し上げます。(修学旅行)
日本に来日され、中禅寺湖、華厳の滝、日光東照宮等の観光で楽しんでおられた外国人の皆様、日光東照宮関係の皆様はじめ、多くの皆様にご迷惑をおかけいたしました修学旅行も無事に終えることができました。改めて感謝申し上げます。
昨年来、練ってきた「 外国人と『英語』という言葉を介して交流させよう」とする案は、今年度の6年生修学旅行において実践させていただきました。外国語科を指導する教員と共に、子どもたちの実態、レッスン方法、発音練習等について熟慮を重ねて参りました。そして、その実践に事務職を含めた職員室組、全教員が協力し、6年生のマンツーマンレッスンに関わり、修学旅行に送り出しました。
外国人に通じる英語を完全に話せるなどとは考えていません。しかし、子どもたちは、今まで、低学年からの国際理解教育、外国語活動、外国語科等の「学び」をして来ています。その「学び」を活かして、外国人と接することは子どもたちを成長させるものと考えています。さらに、日本語とは異なる「英語」という言葉を媒介にすることにより、対人の幅が世界に広がり、多くの知らないことを学べるコミュニケーション能力を育てることにもつながると考えています。その体験を、今、踏ませることが、中学校へつながり、外国人と違和感なく接することができることが、中学校マレーシア修学旅行につながります。そんな願いを持った本校教職員との実践でありました。
校長は「Let's Challenge!」と言ってきましたが、最高学年プライドを持った6年生22名は、見事やり遂げました。やり遂げたことで、成果も課題も生まれたように思います。この成果と課題は次のステップに活かして参ります。
さて、実際の活動ですが、2人1組で練習した次のようなエクササイズでチャレンジしていきました。
「Hallo!Excuse me. May I ask you some questions? My name is・・・
Where are you from? Oh,・・・・
Where did you go? Oh,・・・・。I'm from Fukushima・・・・」 あとは、2人組みのアドリブです。
当初の予定は、東照宮参道のみでの実施を考えていましたが、当日の外国人観光客の動向から、全ての場所でコミュニケーションを図るべく取り組みました。相手は見ず知らずの外国人です。こちらが思うように行くはずはありません。どこからお出でになり、英語だけで話されるのか、母国語が他にあり、その言葉を用いて話されるのか、子どもたちが理解していない難しい言葉も発されるかもしれない。おそらく、理解できなくて困惑する状況もあるだろうと想定をしていました。子どもたちは、台湾、トルコ、イスラエル、アメリカ、オーストラリアそして、スペイン、スイス、イギリス、ドイツとヨーロッパの国々からの多くの方々と接することができました。子どもだけで対応出来ない場合、活動を周囲で見守っている本校教員が多少の手助けをしました。
しかし、大半の子どもたちは、分からないながらも、対応をしている姿に私は感動しました。活動のスナップです。
凄い子たちです。私たちのカメラに写真として収められているもののみを掲載していますが、22名の子どもそれぞれがチャレンジしてくれました。この写真のような光景もありました。東照宮陽明門下で、たった1人で外国の方にアプローチしています。このように、前向きにチャレンジする子がいるんです。自分の尋ねたいことを、懸命に伝えようとしています。外国人も、懸命に聞き取り、返答して下さっています。これも、滑津っ子の姿です。
今回は、国名など、単語がよく聞き取れない時は、タブレットに入れた世界地図・日本地図・福島県図等を使って意思の疎通を図れるようにもしました。
下の写真のように、実際に使用した子どもたちもおり、タブレット使用を通して意思疎通を図れたという姿もありました。
子どもたちが活動を進める中で、「I'm from Fukushima.」「Do you know Fukushima?」の問いに、多くの外国人の方々は「No」でした。私たちが想像していた以上に「福島」の認知度の低さを実感しました。
多くの外国人の方々と接していて、お一人だけ、福島を知っていらっしゃる方と出会いました。「原発ね。」と話してくださいました。「震災から7年福島県について」逆質問をいただきました。(※想定内のことで、前もって子どもたちにも、話題が出された際には、提示するように指示をしておきました。)子どもは、慌てること無く、首より掛けていたカードの裏面を提示し、対応していました。
首から掛けていたカードは、英語実践を分かっていただくために日光の外国人観光客が多い国:4カ国語で記しています。その裏面に、下のように「福島復興」について記しておきました。
このメッセージカードを子どもの前で、声を出して読んでくださり、読み終え下の写真のように「分かったよ」と子どもへ「ほほえみ」を返してくださいました。意図が通じたように感じた一瞬でした。ありがたいことです。
これら実践を通して、最初は固かった子どもたちも、最後には積極的に声をかけていました。終わった時には口をそろえて「もう終わり?」と残念がる子がほとんどで、「もっと話したかった!」「英語が通じなくて、何回も言い直した。」等の感想を語ってくれました。
出会った外国人の方も、とても良い方が多く、子どもたちの話に真剣に耳を傾けて話を聞いてくれました。そして、準備しておいた「ポストカード」を「Please come to Fukushima.」「Present for you」の言葉と共にプレゼント。皆さん喜んで下さいました。さらに、カードのQRコードを見るなり「What this?」と尋ねられ、ホームページのことを伝えると「必ず見るから」と言ってくださいました。そこで、21日掲載の「修学旅行」の記事に関しては、本校外国語科主任が日本語の後に英訳を加えて掲載しております。ご覧いただければ幸いです。
修学旅行でのこの活動を通して、6年生が「新たな一歩」を踏み出してくれたと思っています。課題を踏まえ、より子どもたちが、国際人としてさらなる一歩を踏み出せるように、教師もチャレンジを進めます。
保護者の皆様、ご協力、ご支援ありがとうございました。 校長 小峰 光
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福島県西白河郡中島村
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