390校長室のひとり言(ヒーロー)

 

 

 

 

 

 

その時、5年教室には
「見えない河」が流れていた・・・。

英語科の授業
任意の相手を選んで英会話の練習だ。
やはり、自然と男女別グループができる。
大きな流れだ。止められない。
しかし、
唯一、その河を渡ろうとする者がいた。
男児OTである。
この物語は女子と英会話を果敢に試みた、
勇気ある男児の話である。

思い切って河を渡ったものの、
ファーストコンタクトは周回で終わった。
また、もとの男子の渦の中に戻った。
時間だけが過ぎる。ここまでか。
誰もがそう思った、その時だ!
「彼は、その河を、再び、渡った。」
(某番組「プロジェクト●」風に)
(例のBGMも頭の中で流してほしい。)

◇◇◇

「よし、行ける!」私が確信した瞬間、
何と、支援員の先生に声をかけられた!
これは予想外の展開だ(笑)
万事休す・・・。試合終了。
机に戻った彼の耳元でささやいた。
「女子と話そうとして頑張ったな。」
彼はこくりと頷いた。